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大阪市生野区で長期間使われていなかった長屋の一部が倒壊したとの報道を受け、大阪市の空き家問題をTSUBASAエステートが解説。大阪市の空き家率16.1%、生野区22.8%という最新統計、長屋特有の問題、放置する前にできる売却・管理・活用について考えます。
大阪市の空き家問題を考える
生野区の長屋倒壊 から不動産会社として伝えたいこと
大阪市の空き家問題は、 「誰も住んでいない家」だけの問題ではありません
大阪市の最新計画によると、 2023年時点の空き家数は約29.5万戸、 空き家率は16.1%です。 なかでも生野区は22.8%と市内でも高い水準にあります。 一方、長屋では一部の住戸が長期間使われていなくても、 建物全体の利用状況によっては空家法上の 「空家等」に該当しない場合があります。 今回報じられた生野区の住宅倒壊は、 大阪の築古住宅や長屋を 「使わなくなった後どうするのか」 早い段階から考える必要性を改めて感じさせる事例です。
こんにちは。 株式会社TSUBASA代表取締役の 中西 孝尚です。
今回は、 不動産の売却事例ではなく、 最近報道された大阪市生野区の住宅倒壊をきっかけに、 大阪市の空き家問題 について考えてみたいと思います。
関西テレビ・FNNの報道では、 対象部分には約20年間人が住んでいなかったとされる一方、 壁を共有する長屋の他の住戸に居住者がいたため、 倒壊前は大阪市が空家法上の「空家等」には該当しないと 判断していたとされています。
ニュース映像や記事をご覧になり、 「20年近く人が住んでいないのに、 なぜ空き家ではないのだろう」 と疑問に感じた方もいると思います。
ここには、 大阪に多く残る 長屋・連棟住宅特有の問題 があります。
同時に、 「空き家」という言葉には、 日常会話でいう空き家、 統計上の空き家、 空家法上の「空家等」という 少しずつ異なる意味があります。
大阪市には約29.5万戸の「空き家」
大阪市が2026年4月に策定した 「大阪市空家等対策計画(第3期)」では、 総務省の2023年住宅・土地統計調査をもとに 市内の空き家の状況が整理されています。
2023年住宅・土地統計調査
全国平均13.8%を上回る水準
大阪市24区で2番目に高い水準
大阪市全体の空き家率16.1%は、 同じ調査における全国平均13.8%を上回っています。
さらに区別に見ると、 西成区が25.9%、 生野区が22.8%、 東住吉区が18.2%、 旭区が18.1%などとなっています。
大阪市自身も、 老朽住宅が多く、 密集住宅市街地が分布する地域などで 空き家率が高くなっていると整理しています。
「人が住んでいない」=必ず空家法上の空家、 ではありません
今回の報道で最も分かりにくい部分が、 ここだと思います。
大阪市の第3期計画では、 空家法における「空家等」は、 基本的に 建築物内のすべての住戸や店舗等が 使用されていない状態 のものとして整理されています。
そのため、 長屋や共同住宅で 一部の住戸だけが空いている場合、 住宅・土地統計調査では 「空き家」として数えられていても、 空家法上の「空家等」には 該当しない場合があります。
特に長屋・共同住宅では、 一部住戸のみが空いているケースがあります。 また、外見上は長屋でも各住戸が 法的・構造的に別個の建築物として扱われる場合もあるため、 実際の判断は建物ごとの確認が必要です。
この違いは、 不動産業者でなければ普段あまり意識することはないでしょう。
しかし大阪市には 昔ながらの長屋や連棟住宅が数多く残っています。
そのため、 この制度上の違いは 大阪の空き家問題を考えるうえで 無視できないテーマだと思います。
大阪市で長屋の老朽化が 大きな課題になりやすい理由
大阪市の第3期計画を見ると、 長屋建住宅には築年数の古い建物が 多く残っていることが分かります。
大阪市内の居住中の長屋建住戸では、 新耐震基準が導入される前の 昭和55年以前に建築された住宅が 全体の約6割 を占めています。
築年数が古いことだけで 「危険な建物」という意味ではありません。
適切に補修や管理を続けながら、 現在も問題なく使われている長屋は多くあります。
一方で、 長期間利用されず、 雨漏りや外壁の破損、 柱や屋根の劣化などが進行すると、 建物の状態は徐々に悪化していきます。
長屋の場合は、 隣の住戸と壁や構造を共有しているケースもあります。
一軒だけの問題に見えても、 補修・解体・切り離しを考える際には 隣接住戸への影響まで確認する必要があります。
空き家はなぜ長期間そのままになってしまうのか
私たちが空き家の売却相談を受けていると、 所有者様が 「放置したかったから放置していた」 というケースばかりではありません。
相続したものの使う予定がない
親から家を相続したものの、 自分は別の場所に住んでおり、 何から始めればよいか分からないケースです。
権利関係が整理できていない
相続人が複数いる、 名義が古いまま、 土地と建物の権利関係が複雑など、 売却までに整理が必要なことがあります。
解体費用が心配
「古い家だから先に解体しなければ」 と思いながら、 費用の問題でそのままになるケースがあります。
長屋で自分だけでは判断できない
隣家と建物がつながっているため、 解体や切り離しについて どこから相談すればよいか分からないケースです。
売れないと思い込んでいる
築古、長屋、狭い道路、 荷物が残っているなどの理由から、 査定前に「売れない」と判断している場合があります。
相談を先延ばしにしてしまう
すぐ困っていないため後回しになり、 数年経過してから建物の傷みに気付く場合があります。
空き家は「所有しているだけ」でも 管理が必要です
空家法では、 空家等の所有者や管理者には 適切な管理を行う責務があります。
大阪市も、 管理不全空家等や特定空家等の発生を未然に防ぎ、 すでにその状態になっているものは 所有者等が主体的に改善することを 基本方針としています。
建物の状態によっては、 外壁材や瓦の落下、 倒壊、 樹木の越境、 衛生問題など、 所有者だけの問題ではなく 周囲の生活環境にも影響します。
管理不全空家等や特定空家等として 行政による指導等の対象となり、 一定の手続を経て勧告を受けると、 土地の固定資産税に関する住宅用地特例が 適用されなくなる場合もあります。
だからといって、 必要以上に不安になる必要はありません。
大切なのは、 問題が大きくなる前に、 今後どうするかを考え始めること だと思います。
大阪市も空き家対策を進めています
今回のようなニュースを見ると、 「行政は何もしていないのか」 と感じる方もいるかもしれません。
しかし大阪市の資料を見ると、 市・区役所は空き家の所有者調査や 助言・指導、 専門家団体との連携、 利活用の促進など、 複数の対策を進めています。
大阪市によると、 第1期計画が始まった2016年度から 2025年9月末までの約10年間で、 3,094件の特定空家等・管理不全空家等が 解体や補修によって是正 されています。
区別では、 是正された件数が最も多いのが 生野区です。
一方で、 所有者が分からない、 相続関係が複雑、 一部居住長屋であるなど、 行政による対応に時間を要する案件が 存在することも公式資料から分かります。
空き家問題は、 「役所が動けばすぐ解決する」 ほど単純ではありません。
所有者、 相続人、 近隣住民、 行政、 不動産会社、 司法書士、 弁護士、 建築関係者など、 案件によって複数の関係者が関わることがあります。
生野区では「空き家を減らす」だけでなく 活用する取組も進められています
生野区は、 空き家率22.8%という課題を 区の運営方針でも明確に取り上げています。
同時に、 空き家を単に 「危険だからなくすもの」 としてだけではなく、 まちの地域資源として活用していく という考え方も示されています。
実際に生野区では、 民間事業者と連携した 空き家の実態調査や相談窓口、 利活用可能な空き家の所有者への働きかけなども 行われています。
古い家であっても、 すべてが解体しか選択肢がないわけではありません。
建物の状態、 道路条件、 土地形状、 権利関係、 市場需要などによって、 売却、 買取、 修繕、 賃貸、 活用、 解体など 選択肢は変わります。
築古の空き家だからといって 先に解体する必要があるとは限りません
不動産会社として、 空き家を所有されている方に 特にお伝えしたいことがあります。
古い家だからといって、 査定前に解体を決めないでください。
解体した方が売却しやすい物件もあります。
しかし、 古家付きのまま購入する買主がいる場合や、 不動産会社による現況買取が検討できる場合もあります。
特に長屋・連棟住宅では、 隣家との構造上のつながり、 切り離し、 境界、 接道、 再建築の可否などを 確認せずに解体を進めるべきではありません。
また、 建物を解体すると 土地の固定資産税の取扱いが変わる場合もあります。
まずは 「今の状態ではどのような選択肢があるのか」 を確認してから判断することをおすすめします。
大阪市の古い空き家・長屋でも 売却を検討できる場合があります
空き家のご相談でよくあるのが、 「こんな古い家を買う人はいないと思う」 というお話です。
しかし、 不動産の価値は 建物の新しさだけで決まりません。
土地の広さや形、 接道、 用途地域、 立地、 周辺需要、 建物の活用可能性などによって 評価は変わります。
また一般の個人購入者には 買いにくい不動産でも、 再生を前提とする不動産会社や 投資家が検討するケースもあります。
TSUBASAエステートでも、 大阪市の築古戸建、 空き家、 長屋・連棟住宅などについて 売却・買取のご相談をいただいています。
「古いから売れない」 「荷物が残っているから売れない」 「長屋だから売れない」 と最初から決めつける必要はありません。
まずは物件ごとの条件を確認することが大切です。
大阪市の空き家・長屋について よくあるご質問
大阪市の空き家率はどのくらいですか?
大阪市生野区の空き家率は?
長屋の一室に誰も住んでいなければ「空家等」になりますか?
古くて傷んだ空き家でも売却できますか?
空き家は先に解体した方がいいですか?
相続した空き家を何年もそのままにしています。相談できますか?
近所に危険な空き家がある場合はどこに相談すればいいですか?
まだ売るか決めていなくても査定できますか?
この記事で確認した主な情報
※統計上の「空き家」と空家法上の「空家等」は 定義・集計範囲が異なる場合があります。 本記事の数値は大阪市が公表する資料に基づいています。
大阪市の空き家・古家・長屋、
問題が大きくなる前にご相談ください
相続したままの実家、 長期間使っていない戸建、 古い長屋・連棟住宅、 荷物が残った空き家など、 現在の状態からご相談いただけます。 売却未定でも査定・ご相談は無料です。
お気軽にお問い合わせください。0120-694-776受付時間 10:00-18:00
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担当/中西 孝尚

役職:代表
Takahisa Nakanishi
地域の特性や市場動向を熟知し、個人のお客様はもちろん、法人の皆様にも最適なご提案を心がけています。
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