村上諒恭のスタッフブログ|長屋・借地権・不動産売却

借地に建つ長屋の売却方法と建物解体の必要性

借地の上に建っている長屋・連棟住宅について、 「土地が自分のものではないけれど売却できるのか」 「地主さんへ相談する前に建物を解体したほうがよいのか」 「隣の家とつながっている部分だけ解体できるのか」 というご相談があります。

借地と長屋という二つの特徴が重なる不動産は、 一般的な所有権の戸建住宅とは売却の進め方が異なります。 今回は不動産売買の現場から、 借地に建つ長屋の売却方法と、 建物解体を決める前に確認していただきたいポイントを解説します。

TSUBASAエステート村上諒恭
村上諒恭
不動産売買・長屋住宅・連棟住宅・現地査定

借地長屋は「解体する前の調査」が非常に重要です

借地に建つ長屋は売却できる可能性があります。 ただし、建物だけを第三者へ売ればよいというものではありません。 借地契約、土地の利用権、地主様の承諾、長屋の構造、隣家との接続状態などを確認する必要があります。

そのため、古いからという理由だけで先に解体するのではなく、 まず現状の建物と借地契約を調査し、 「そのまま売却」「不動産会社による買取」「地主様との協議」「解体して土地返還」 などを比較することが大切です。

TSUBASAエステート公式キャラクターつば太郎
つば太郎
つば太郎の質問

村上さん、土地を借りているなら、 建物だけ自分の持ち物として普通に売ればいいんじゃないの?

TSUBASAエステート村上諒恭
村上諒恭
現場からの回答

そこが借地物件の大切なポイントです。 建物を買った人も、その土地を使えなければ建物を利用できません。

土地の賃借権を建物と一緒に引き継ぐ場合は、 地主様の承諾が重要になります。 まず借地契約の内容を確認するところから始めます。

そもそも「借地に建つ長屋」とは?

借地に建つ長屋とは、 土地は地主様が所有し、 その土地を借りている方が長屋住宅・連棟住宅を所有している状態です。

つまり、土地と建物の所有者が異なります。

不動産主な所有・利用関係売却時の確認
土地地主様が所有借地契約・地代・契約期間等
建物借地人が所有登記名義・建物状態・長屋構造
土地利用権借地契約により利用第三者への承継条件を確認

さらに長屋の場合、 隣家と壁、柱、屋根、基礎などが連続していることがあります。

そのため、 「借地権の問題」と「長屋構造の問題」を 同時に整理する必要があります。

借地上の長屋は売却できる?

売却できる可能性があります。

ただし、土地賃借権を第三者へ譲渡する場合、 民法上は原則として賃貸人の承諾が問題になります。 また、借地借家法には一定の場合に、 地主様の承諾に代わる裁判所の許可制度があります。

地主様へ無断で話を進めないことが重要

法律上の制度があるからといって、 最初から対立的な進め方をする必要はありません。

実務では、現在の借地契約を確認したうえで、 売却を考えている理由や今後の利用方法について 地主様と調整することが大切です。

借地長屋の売却方法は主に4つあります

1

第三者へ売却

建物と借地権を購入希望者へ承継する方法です。 地主様との調整が重要になります。

2

不動産会社へ買取

借地・長屋を扱う不動産会社へ直接買取を相談する方法です。

3

地主様へ相談

地主様側で建物・借地権を取得する可能性について協議します。

4

解体して返還

地主様との合意条件に基づき、 建物を解体して土地を返還する方法です。

5

底地との同時売却

条件が整えば地主様と協力し、 土地・借地権を一体で売却する方法も考えられます。

6

現状利用を継続

売却を急がず、 賃貸・自己利用などを継続する選択肢も比較します。

TSUBASAエステート公式キャラクターつば太郎

借地の長屋、解体する前に一度ご相談ください

契約書が古い、地主様へまだ相談していない、 隣家とつながっている、再建築できるか分からない場合も 現状から確認できます。

0120-694-776 受付時間 10:00〜18:00

借地長屋は解体したほうが売りやすい?

必ずしもそうではありません。

借地上の長屋の場合は、 建物を解体することで不動産としての利用価値が失われる可能性があります。

特に再建築について確認が必要な土地では、 現在存在している建物を解体したあと、 同じような建物を再び建てられるとは限りません。

比較項目建物を残す建物を解体する
現在の建物利用できる可能性を残せる利用できなくなる
売却現状売却を検討可能土地返還等の条件を整理
費用解体費を先に負担しない解体・処分費等が発生
再建築現存建物を残せる再建築可否の影響が大きい
長屋隣家との接続を維持切り離し・補修が必要な場合あり
TSUBASAエステート公式キャラクターつば太郎
つば太郎
つば太郎の疑問

でも、すごく古い長屋なら 壊してきれいな土地にしたほうが買う人も喜びそうだけど?

TSUBASAエステート村上諒恭
村上諒恭
村上からの回答

所有権の土地でも必ずそうとは限りませんが、 借地長屋の場合は特に慎重です。

解体後にどのように土地を利用するのか、 地主様へ返還するのか、 再建築できるのか、 隣の長屋をどのように補修するのかまで確認してからでないと、 解体したことが不利になる場合があります。

長屋の「切り離し」が必要になる場合

連棟住宅の一部だけを解体するときには、 隣家との切り離しが必要になる場合があります。

確認するのは壁だけではありません。

  • 基礎
  • 屋根
  • 外壁
  • 雨仕舞
  • 給排水

など、建物全体を確認します。

切り離した後の隣家補修も重要です

長屋を一戸だけ取り壊すと、 これまで室内側だった壁が外部へ露出することがあります。

外壁仕上げや防水、 場合によっては構造補強などを検討する必要があります。

村上諒恭による長屋住宅の売却相談イメージ
長屋住宅は、建物の古さだけではなく、道路・隣家・借地契約まで一緒に確認します。

再建築不可の可能性があるなら解体前に調査

大阪市内の古い長屋では、 狭い道路や路地に面している物件もあります。

現在建物が存在しているからといって、 解体後に同じ規模の建物を建築できるとは限りません。

接道条件や建築基準法上の道路について確認する前に 建物を取り壊してしまうことは、 できるだけ避けたいケースがあります。

「古い建物=価値がない」ではありません

再建築が難しい土地では、 今ある建物を利用できること自体が 売却時の選択肢になる場合があります。

先に現状査定を受け、 解体した場合と比較してください。

借地契約書で確認したい内容

借地長屋のご相談を受けたとき、 現地と同じくらい重要なのが書類確認です。

1

契約開始時期

いつから土地を借りているのかを確認します。

2

契約期間

現在の契約期間と更新状況を確認します。

3

地代

現在の地代と支払状況を整理します。

4

譲渡条件

借地権・建物の譲渡に関する取り決めを確認します。

5

建替え・増改築

建替えや増改築について承諾条件を確認します。

6

返還条件

契約終了時の建物や土地返還について確認します。

契約書が見つからなくても相談できます

古い借地長屋では、 親世代・祖父母世代から契約が続いていて、 契約書が見つからないこともあります。

その場合でも、 建物・土地の登記事項、 地代の振込記録、 地主様とのやり取り、 ご家族から確認できる経緯などから 状況を整理します。

つば太郎
つば太郎
つば太郎から質問

契約書がないと、 もう売却できないってことじゃないんだね?

村上諒恭
村上諒恭

そうですね。 契約書がないことだけで直ちに売却できないと決めるものではありません。

ただし、だからこそ 「誰の土地なのか」 「地代はどうなっているのか」 「これまでどのような契約関係だったのか」を 丁寧に確認することが大切です。

借地長屋を相続した場合も早めの確認を

親御様から長屋を相続した後に、 初めて借地だったことを知るケースもあります。

相続した場合は、 建物の登記名義だけでなく、 借地契約についても確認してください。

相続登記が完了していない段階でも、 不動産査定について相談することは可能です。

売却するのか、 保有するのか、 地主様へ返還を相談するのかを考えるためにも、 まず現在の状況と価値を把握することが大切です。

建物を解体する場合の基本的な流れ

借地確認

契約・地主様・土地返還条件を確認。

現地調査

長屋構造・道路・隣家を確認。

地主協議

解体や返還について調整。

隣家調整

切り離し・補修範囲を確認。

解体

必要な届出・調査後に工事。

返還・登記

土地返還や建物滅失登記を確認。

古い長屋の解体ではアスベストにも注意

建築物を解体・改修する際は、 石綿含有建材の有無について事前調査が必要です。

木造住宅であっても、 屋根材、外壁材、軒天材、内装材などに 石綿を含む建材が使用されている可能性があります。

さらに一定規模以上の解体工事では、 建設リサイクル法の届出などが必要となる場合があります。

そのため解体費用は、 単純な建物坪数だけではなく、 長屋切り離し、隣家補修、アスベスト、残置物なども含めて確認します。

つば太郎

地主様へ相談する前でも構いません

現在分かっている資料と物件状況から、 現状売却・買取・解体・返還などの選択肢を整理します。

0120-694-776 受付時間 10:00〜18:00

実際によくあるご相談事例

例えば、次のようなケースがあります。 なお、個人情報保護のため内容は実際の相談を参考に一部変更しています。

相続した借地長屋を売りたいが、地主様へまだ連絡していないケース

親御様が長年住んでいた長屋を相続。 土地は第三者所有で、 相続人様は遠方にお住まいでした。

建物は築年数が古く、 相続人様は「解体して土地を返したほうが早いのでは」と考えていました。

しかし、現地を確認すると長屋の一部であり、 隣家との切り離しや補修も必要になる可能性がありました。

このようなケースでは、 解体費用を先に負担するのではなく、 借地契約、地主様との関係、現状売却の可能性を整理してから 進めることが重要です。

村上諒恭が借地長屋の査定で大切にしていること

TSUBASAエステート村上諒恭
村上諒恭

借地長屋は、 最初から「売れない物件」と決める必要はありません。

一方で、 通常の戸建と同じ査定方法では判断できない不動産でもあります。

地主様、借地契約、道路、長屋の構造、隣家、 再建築、建物状態を一つずつ確認して、 売主様が負担する費用まで含めて売却方法を比較するようにしています。

お客様の声

TSUBASAエステートでは、 長屋・テラスハウス・空き家・相続不動産など、 さまざまな不動産売買について 実際にいただいたお客様の声を公式サイトで公開しています。

今回の記事テーマに合わせて架空の口コミを作成することはせず、 実際に公開されているお客様の声をご覧いただけます。

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よくあるご質問

借地に建つ長屋は売却できますか?

売却できる可能性があります。ただし、借地契約、借地権の種類、地主様との関係、長屋の構造などを確認する必要があります。

地主様の承諾がなくても売れますか?

土地賃借権を第三者へ譲渡する場合は地主様の承諾が重要になります。一定の場合には借地借家法上の裁判所による代諾許可制度がありますが、個別案件では専門家への確認が必要です。

借地長屋は解体したほうが売りやすいですか?

必ずしもそうではありません。再建築、長屋の切り離し、解体費、地主様との返還条件などを確認してから判断してください。

長屋の自分の部分だけ解体できますか?

建物構造によって異なります。隣家と壁・柱・屋根・基礎などが連続している場合は、切り離しや補修が必要になる可能性があります。

再建築不可でも買取できますか?

買取できる可能性があります。道路、接道、借地契約、建物状態などを確認して査定します。

借地契約書がなくても相談できますか?

ご相談可能です。登記、地代の支払記録、地主様とのやり取りなど、確認できる情報から整理します。

相続登記前でも査定できますか?

査定相談は可能です。実際の売買に必要な登記や相続手続きについては、相続関係を整理しながら進めます。

残置物があっても売却できますか?

査定は可能です。買取条件によっては家具・家電などが残っている状態から相談できる場合があります。

査定だけでも依頼できますか?

もちろん可能です。査定は無料です。現在の価値や選択肢を確認したうえで売却するか判断してください。

借地長屋の売却を考えるときに大切なこと

借地に建つ長屋は、 土地所有者と建物所有者が異なるうえ、 建物が隣家とつながっていることがあります。

そのため、 一般的な戸建住宅以上に 「先に調査すること」が重要な不動産です。

借地契約、地主様との関係、 道路、再建築、長屋構造、隣家、 建物状態を確認したうえで、 現状売却・仲介・買取・解体返還を比較してください。

特に、建物が古いという理由だけで 解体費用を先に負担する必要があるとは限りません。

まずは現在の状態でどのような売却方法があるのかを確認することが、 借地長屋の売却で大切な第一歩です。

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    担当/村上 諒恭 


    村上諒恭
    役職:営業部長

    資格:宅地建物取引士

    大阪市を中心に、不動産売買・賃貸・買取・管理を担当している村上です。
    お客様一人ひとりの状況に寄り添い、最適なご提案を心がけています。
    スピード感のある対応と、丁寧なご説明で安心してお取引いただけるよう努めています。
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